心を観ずるに心無し

きのう読んだ一節です。

一部かえてご紹介します。


・・・ ・・・

腹の立つ心で
腹の立つ心を治めよう
と思うから、
どうしても
腹立つ心が治められない
ということになる。

迷っている心で
迷っている心を
どうして取り消そうか
と思っても、
取り消すわけには
いかないのである。



黒板に、
「迷える心」と書いて、
その上に重ねてまた
「迷える心」と
白墨で書く。

書けば書くほど
白墨で書いた
すがた(文字)が現れる、
というのと同じことだ。



それで、
白墨で「迷いがある」
と書いたそれを、
スーッと消してしまうんです。

「心を観ずるに心無し」
というのは、
その「迷いがある」と書いた
白墨の字を
消してしまうことだ。

すると
もう何も無いのである。

「心を観ずるに心無し」
というのが、
仏教の真理の
最高のものである。

・・・ ・・・


もともと無いものと
取っ組み合っている結果が
迷いです。

怒りです。

悲しみです。

恐れです。

無いものは無いと
あっさり認めればいいのです。



そこまでは到達できない、
というなら、
信頼できる人に
1回だけ思いっきり話す。

そしてそれで終わりにする。

会う人会う人に
話そうとする人がいますが、
それはやめましょう。

無いものを
ますます強めてしまうだけ。

白墨で書いた上に
重ねてさらに
書いているのと同じ。


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メンタルコンサルテーション
静かな樹

どのような考えに基いて
カウンセリングを
おこなっているのかを
書いております。