突き放さない

前回は、
「自立させる」
について書きました。

すると、
こういう考えの人が出ます。

人間は、
小さい頃から
自分で考えて
行動させるべきだ。



これは、
人生という
大海の真っただ中に
クラゲを落とすようなもの。

心の軸はなく、ぐにゃぐにゃ。

目的地はない。
見つけたとしても、
そこへたどり着くまでの
術(すべ)を持たない。

海に漂い、
必死にもがくことになる。



では、
たとえばシャケは?

太い骨が体を通っていて、
長く泳げる。

どの時期にどこへ行くべきか
知っている。

力強く泳ぎ、
目的地へ向かうシャケ。



どちらの状態で
送り出すのか。

クラゲのまま送り出す人は、
人への愛情のかけ方を
知らない人。

突き放す人。