子は親の鏡と気づく

鏡といっても、全く同じ姿を映すものではありません。

反映という意味です。

 

たとえば、子供が親に学校でのできごとを話す。

親は、子供がどういう気持ちでそれを言っているかを考えることなく、

自分の意見をまず言う。

それが度重なると、子供は親に何も話さなくなります。

しまいには、不良グループにはいるかもしれません。

 

親は言うでしょう。

「私はこんなにまじめに生きてきたのに、

なぜうちの子は?」

まじめな親を鏡に映したとき、不良の子が映った。

これこそが、「子は親の鏡」。

 

たとえば、二人兄弟で、

上の子は成績優秀、下の子はさほどでもない場合。

「同じように育てたのに、なぜ?」

と、親がぼやく。

これを聞いた下の子は、やる気をなくすでしょう。

そして、ますます成績が落ち、学校がいやになる。

 

親はまた言う。

「同じように育てたのに、なぜ?」

これは、下の子に、

「あなたは元のできが悪いから、

お兄ちゃんと等しく育てたけど、できない。ばかなんだ」

と言っていること。

 

「同じように育てたのになぜ」の言葉の裏には、

上の子と下の子を比較する気持ちがある。

 

熱心に育てた親を鏡に映したとき、学校嫌いの子が映った。

子は親の鏡。

 

親は、自分のどういう点が目の前の子を作ったのか、

全く、ちっとも、ひとつも、わかっていないことが多い。

 

十代までの子供に、親の影響力は大。

それを伝え、まずは親御さん自身がカウンセリングを受けてほしいと

話しても受ける親はいない。

 

いない。

今までひとりもいない。

 

その理由は、こうだ。

「自分は、親として精一杯のことをしてきた。

あとは子供の問題」

 

精一杯の努力が、

実は方向性を間違えていたから今の結果があるということに、

気づいてはもらえない。

 

方向性を間違えていくら努力しても、

その努力は実を結ばないどころか、

かえって子供を苦しめていることがある。

あるどころか、ほとんどそうだ。

 

今考えているのは、

必ず先に親御さんがカウンセリングを終えてから、

十代のお子さんのカウンセリングをお受けするという流れ。

 

そうしないと、子供さんがあまりにかわいそう。

「あなただけが悪い」

と言われているに等しいわけだから。

 

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「静かな樹」は、カウンセリングとヒプノセラピーのサロンです。

どのような考え方に基いてカウンセリングを行っているのかを書いていきたいと思います。

 

毎週月曜日 朝7時、更新予定です。乞うご期待。

平成24年9月30日 (中秋の名月)