「ナニナニしないように」はナニナニの素
2014年8月25日
たばこを吸ったことのない私には、
どんな場面でも、
「たばこを吸おうか、吸うまいか。」という選択肢はない。
たとえ、誰かが吸っているのを目撃してもだ。
喫煙歴のある人で、禁煙しようとしている人は、
「吸わないようにしよう。」と常に思っている。
そう思いながら吸わないのは、とても大変なことだ。
がまんするということは、
そのがまんの対象を常に思い浮かべていることと同じ。
つまり、「ナニナニしないようにしよう。」と思うことで、
かえってナニナニに意識が向きっぱなしになる。
ナニナニを心に強く印象づけてしまうのである。
「レモンを思い浮かべないようにしよう。」と考えてみてください。
そう考えて、頭にレモンの形が浮かばない人はいない。
「ナニナニしないようにしよう。」
「ナニナニを忘れよう。」
「ナニナニから逃れよう。」
は、意識の中で、大いにナニナニを強調する。
だから、かえってナニナニを近づけるのである。
これは、喫煙のような習慣性のものだけにいえるのではない。
いやな経験の記憶、嫌いな人、避けたい未来の不幸。
そういったものも、同じように近づいてくる。
もちろん、喫煙歴のある人には、
脳のニコチンレセプターが関係しているし、
未来の不幸を呼び寄せるのには、別の思いも関わっている。
ただ、少なくとも、
「ナニナニしないようにしよう。」に
強烈なナニナニ引き寄せ効果があることは確かだ。
ナニナニを意識の中からなくしてしまわない限り、
ナニナニはついて回るということ。
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「静かな樹」は、カウンセリングとヒプノセラピーのサロンです。
どのような考え方に基いてカウンセリングを行っているのかを
書いていきたいと思います。
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平成24年9月30日 (中秋の名月)