夫婦げんかはなぜ起きるか

ひとことで言えば、「思いやりに欠けるから」です。

これをさらに分解してみましょう。

 

1.相手の話を聞く気がない

うちの母は生前、
「死んだら、◯◯は絶対にいやだ」
と何度も言っていました。

母が亡くなり、父は、
「ママは◯◯をいやだとは言っていなかったから、◯◯しよう」
と言いました。

あきれました。

50年近く連れ添ったこの夫婦が、
お互いをちっとも理解していないと感じることは
多々多々ありましたが、ここまでだったとは。

さて、私は父に、
「ママは、◯◯はいやだと言ってたじゃない」
と伝えたでしょうか?

否。

そういう夫婦をやってきたのは父母であり、
お互いが気持ちを理解すべきであるということは、
長年、私、手を替え品を替え言ってきましたから。

よって母は、◯◯されちゃいました。

 

2.相手に感情むき出しで話す

どちらかが感情的になった時点で、
まともな話し合いはできません。

怒りをぶつける。すぐ泣く。すねる。

逃げる、避けるもこれに含まれます。
「話し合いはめんどうだ。苦手だ」
という感情むき出しということです。

ただ、あまりにいつも怒りをぶつけられるものだから、
最初から逃げることにした、という人もいるでしょう。

 

3.言葉を選ばない

親しき中にも礼儀ありと言います。

親しいからこそ、ずっと人生を共にするからこそ、
言葉は選ばなければなりません。

特に、相手の人間性を否定するようなことは
絶対に言ってはいけません。

また、相手を言葉で追いつめてはいけません。

相手が楽しいと思うことに対して、
自分がそうでもないとき、
それでも相手と気持ちを共有しようし、
そういう言葉を投げかけること。

これも大事です。

 

4.男女の違いを理解しない

機関銃のようにしゃべる女。
言葉がなかなか出てこない男。

ずいぶん前の細かいこともしっかり覚えている女。
前のことは忘れがちで、
まさに今興味のあることに一点集中しがちな男。

 

5.察してくれて当たり前と思う

察しの美学はいいのですが、
何でもそれで済むわけがありません。

全く違う環境で育ち、個性も違うのですから、
言葉で伝えなくては。

あるいはどうぞテレパシー能力を磨いてください。

 

6.小さなことだからいいやと軽んじる

これもうちの亡き両親の例です。(例が豊富な夫婦。)

妹 E と私が実家にいたころ、
両親をふたりだけの一泊旅行に出しました。
新婚以来だったと思います。

ところが、翌日、母が先に帰ってきてしまいました。
プンプン怒っています。

わけを聞くと、こうでした。
「パパが、お昼ごはんの前にケーキを食べさせた」

母は、喫茶店でケーキを食べながら
コーヒーを飲むのが好きでした。
格別おいしいケーキでなくてもいいのです。
外を眺めながら、は大事でしたが。

父は、昼食には必ず蕎麦を食べる人でした。
365日、蕎麦。

旅先での昼どき。
蕎麦屋へ向かう途中に喫茶店があったらしいのです。
あとで戻ってくるよりはと思った父は、
先に喫茶店へはいった。
( 母に了解を取ることなく、です。)

母は十時のお茶だと思い、ケーキを食べた。
そのあと蕎麦屋。
食後、父は喫茶店へは寄らずに次の場所へ。

そこで母が怒ったわけです。
自分にとって、食後にケーキは大事な順序。
それを踏みにじられたと。

モノはケーキです。小さいです。
たかが、蕎麦とケーキのどっちを先に食べるかです。
おそらく父はそう考えた。

けれども、母にとっては、
食後にゆっくり食べることがこの上ない楽しみ。
それを父は大したことないものと見なしたわけです。

せっかくの旅行は台なし。

父も父なら、怒って帰る母も母。
日頃、いかに理解し合っていないかが露呈した一件。
ふたりきりで旅行もできない夫婦。

この逆もよくありました。

父にとっては大切なことを、母が大いに軽んじる。
私が何度注意しても、聞かない。

 

 

「思いやりに欠ける」をかみ砕くと、こんなところでしょうか。

ちなみに私たち夫婦は、
上記のいずれも当てはまりません。

結婚13年目。

けんかしたことがありません。

うんと仲よしです。

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