片づけられない女 捨てられない女

「片づけられない女」ということばが世に出たのは、
どなたのお陰でしょうか。

女だけじゃなく男にもそういう人はいるはずです。
ただ、専業主婦が家の中を片づけられないと悲惨なので、
女の方が取り上げられるのでしょう。
さらに、片づけられない男にはたいてい女がついていて、
片づけてあげちゃうのであまり問題にならないのかもしれません。



今は平気で人様にいえることですが、
私の亡き母は、最上級の「片づけられない女」でした。

そして、「絶対に捨てない女」でした。

さらに、「同じものをいくつも買ってくる女」でした。

その上、「景品やおまけは必ずもらってくる女」でした。

加えて、「もらってきたもの、買ってきたものを
その辺に放り投げて、何年でも平気な女」でした。

まだいえば、
「家中をゴミ袋に詰めたものであふれさせる女」
「置き場所を決められない女」
「置き場所が決まっていても、それを守らない女」
「自分んちがきたないことは棚に上げて、
よそがきたないことを批判する女」
「人様を家に入れる代わりに、お金で解決しようとする女」
でした。

悪口に聞こえますか?
そうですねえ、そうかもしれませんねえ。

でも、単に、事実なんですよ、全部。



私は物心ついたときから母が亡くなるまで、
母が散らかしに散らかした家のことで
非常につらい思いをしてきました。

厳密にいえば、
一切手出しさせてもらえず、ひたすら我慢させられた時期と、
片づけても片づけても元の木阿弥にする母と格闘した時期
とがあります。

合わせて約40年。

しかも、母は、
立つ鳥跡を濁さずの正反対をいき、
濁しまくってあの世へ旅立っていきました。



そういう母を持ったことで、
学んだことはたくさんあります。

特に、なんでも親のせいにする方にいいたい。
人は親の影響を受けるとは限らない、と。

私、家中ピカピカとまではいかないけれども、
人様をお呼びできるぐらいには、きれいを保てます。

いや、家は人様に見せるためにあるのではありません。
そこに住む人たちが快適であることが一番。
ひとり暮らしのときは私自身が、
結婚してからは主人と私が、
快適だと感じるように家の中を整えています。





さて、なぜ今、片づけられない母のことを書いたのか。

片づけられない女で、しかも、なんとかしたいと思っている人を
なんとかしてあげたいなあと考えたからです。

テレビ番組、書籍等で、
片づけ方を伝授するものは数多くあります。

しかし、それはあくまでも、方法。

ちょっとちがうとは思いますが、たとえば、
おいしいハンバーグの作り方がいろいろ出ていても、
料理そのものが苦手な人にとってみれば、
「冷凍食品を買ってきた方がラク。」
ということになりますよね。

うちの母だって、
「これで片づけはバッチリ!」なんていう特集の雑誌を
買ってきていました。

同じ雑誌を5冊も。

そしてそれを、居間にバサッと放置していました。

笑い話ですよね。

片づけられない女というのは、そういうことをしてしまう人なのです。

方法だけをいくら提示されても、行動に移せないのです。



片づけられない原因は、ひとつではないと考えます。
でも、その原因のいくつかに対しては、
解決の道筋を作れそうな気がしています。

40年もの間、
片づけられない女の破天荒な言動を間近に見てきた私だからこそ、
できるのではないかと思っています。



今のところ、構想段階です。

そのうちモニターを募集するかもしれません。
われこそはと思う方、お待ちくださいませ。



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「静かな樹」は、カウンセリングとヒプノセラピーのサロンです。

どのような考え方に基いてカウンセリングを行っているのかを

書いていきたいと思います。

 

毎週月曜日 朝8時、更新予定です。乞うご期待。

平成24年9月30日 (中秋の名月)